「休日が、休みじゃない。」
東京で働いていた頃、私はそんな日々を過ごしていました。
神社に行ったり、好きなカフェでコーヒーを飲んだり──
一見「自分を満たす」ことをしているようで、でも、なんだか…疲れが抜けない。
日曜の夜には、お気に入りのカフェの片隅でPCを開いて、
“明日”が心配で、心が休まらない“今日”を過ごしていました。(The 心配性の極み)
そんなある日、ふらっと足が向いたのが、杉並区荻窪にある小さなスタジオ──「ハピネスヨガ」。
特に予定もなく、なんとなくの気分で歩いていたら、
気づけば、私はその扉の前に立っていました。
ホットヨガには通ったことがあったけど、
チケット制とか月謝制とか、縛られる感じがなんだか苦手で、
「ヨガに通うのはちょっとめんどくさい…」って思っていたんです。
でもその日は、体のほうが勝手に向かっていたんです。
引き寄せられるように、吸い込まれるように。
その日、私は初めて常温のヨガを体験しました。
そして──
人生で初めて、ヨガの最中に涙を流しました。
バリ島みたいな、開放的でゆるやかな空間。
スタジオに入った瞬間、先生やスタッフの方、そして場の空気がやさしくて、びっくりしたのを覚えています。
マットに座って、目を閉じる。
先生の透き通るような声でマントラが響きはじめると、
心がすーっと…吸い込まれていくような感覚。
「よく頑張ってきたね」
「そのままで、いいんだよ」
言葉にならない言葉が、私の中でほどけていきました。
それまで、ずっと張っていた心の糸がぷつんとゆるんで、
涙が、つーーっと頬を伝っていました。
ヨガって、ポーズをとることだと思ってた。
体を柔らかくするものだと思ってた。
でもあの日、私は初めて気づきました。
がんばることに、疲れていたんだなって。
大阪から東京に異動して、周りを見れば
自分より優秀な人ばかり。
周りと比べて自分が出来損ないで、頑張っても空回りするし、
どう頑張ればいいのかもわからなくて。
「理想の自分になりたい」──だけど、
がんばればがんばるほど、理想から遠ざかっていく自分がすごくいやだった。
先輩や上司、後輩にも恵まれていて、
だからこそ、ほんとのほんとの本音が誰にも言えなかった。
でも、ヨガを通じて言葉にしなくても、
呼吸と心がちゃんとつながると、心は癒えるんだと感じました。
あのときの涙は、
「やっと自分とつながった」そんな安心の涙でした。
もし今あなたが、
「なんか、疲れてるな」
「ちゃんと息してる感じがしないな」
そう思っていたら──
ぜひ、鼻からそーっと息を吸って、
口じゃなく、また鼻から、ふーっとゆっくり吐いてみてください。
たったそれだけで、
“今ここ”に戻ってくることができます。
自分の呼吸に戻ることで、
自分の心が、戻ってくるはずです。
誰かのために、何かのために、とがんばれるあなただからこそ。
ひと休みして、ふう〜っと深呼吸してみてください。
呼吸が、本来のあなたに戻してくれます。
ぜひ、日常の中に呼吸を取り入れてもらえたら嬉しいです😊*